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 この辺で映画を見ている側では、この建物の内部で行われている拷問・殺人が、何かの組織によって運営されているらしいことがわかってくる。

 ナターリアなど、ホステルで男を引っ掛ける女たちに、建物の入り口や内部の屈強な男たちの存在。もしかしたらあのホステルそのものも。

 ただ、まだその正体はわからない。

 途中までは、ジョッシュを解剖していたあの初老の男が趣味でやってるのかと思っていた。

 しかし、デカイ男たちにつかまり引き立てられていくパクストンの目に、廊下に面した数々の部屋の中で様々な拷問を加えられ悲鳴をあげている何人もの犠牲者たちの姿が映り、どうやらあの男だけではなく、複数の拷問者がいることが示される。

 拷問され殺されたのは、オリー、ユキ、ジョッシュだけではないようだ。
 

言葉の壁を越えて

 連れ込まれた部屋で、シャツとズボンこそ脱がされなかったが、ジョッシュと同じ姿勢で椅子に縛り付けられるパクストン。

 目の前にいるのは、なんか腺病質で神経を病んでいそうな貧相なオヤジ。

 ここの拷問人の扮装なんだろう、何度か登場した不気味なエプロンを身につけている。

 このオヤジがパクストンを拷問するらしい。

 入ってきたガタイのでかい守衛がパクストンに「なにか言え!」と怒鳴る。

 わけがわからず答えると、守衛は腺病質オヤジに「アメリカ人だ」と言って部屋を出て行く。

 国籍に何の関係が?

 ・・・そういえば、ホステルでのナターリアたちと初対面のときも、やけに国籍を聞かれた気がするが・・。

 アメリカ人と聞いてなぜか納得した様子のオヤジが拷問器具を手にするのだが、どうもおかしい。

 パクストンを傷つけるのを躊躇っている。いや、人を傷つけることに慣れてないのか?

 手にした道具の持ち方もぎこちない。それでも恐る恐るという様子で振り上げる。

 胸の肉をゴソッとえぐられ、悲鳴をあげ、許しを乞うパクストン。

 「誰にも言わないから、出してくれ!」

 答えはない。無反応だ。

 あ、そう。言葉通じてない?じゃあドイツ語で。(パクストン、ドイツ語もできる)

 「○○○○○○○○○○○○!(ドイツ語で助けてとか言ってるみたい)」

 すると、腺病オヤジに反応が。明らかに怯えのような表情が浮かぶ。

 更にパクストンがドイツ語で叫ぶと、オヤジ、いきなり部屋を出て先ほどの守衛を連れてくる。

 守衛はパクストンの口に喋れなくなる拷問器具(下記写真参照)を噛ませ、腺病オヤジに「これでいいか?」と確認するかのようにうなずき退出。
 

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 どうやら拷問する相手の口から理解できる言葉が出てくることで、動揺するらしい。

 人間的といえば聞こえはいいが、どうやらこの腺病オヤジは拷問を生業とする人間ではなさそうだ。

 言葉を発することができずもがきながらうなり声を漏らすパクストンに安心したのか、オヤジはホラー映画定番のチェーンソーを取り上げる。

 それを見て痛みと恐怖から吐寫物を撒き散らすパクストン。

 オヤジはチェーンソーの使い方に慣れないようで、パクストンの背後から切りつけるのだが、左手の小指、薬指と共に手の縛めも切ってしまう。一体どこを狙ったんだろう?

 床に落ちる血まみれの指2本。

 激痛から絶叫しながらもパクストンの目は、拷問器具の中に拳銃があるのをとらえる。

 何だか狼狽してるオヤジが止めを刺そうというのかチェーンソーをかかえ直して迫ってくる。

 勢いをつけパクストンに向かおうとすると、床に落ちたパクストンの指のせいかそこにできた血溜りのせいなのかはわからんが、足を滑らせ仰向けに派手に転ぶ。

 そしてお約束。手を離れたチェーンソーは落下してオヤジの太腿を直撃!

 今度はオヤジの方が絶叫と共に足を切断され、その切断面の動脈からは鼓動に合わせて血がドピュッ、ドピュッ・・。

 その間に椅子ごと身を倒し、自由になった手でさっきの拳銃をつかむパクストン。

 拷問するはずがなんだか拷問されてる状況で叫び続けるオヤジの額に向けて発砲。

 オヤジ、息絶える。

ようやく真相に

 静まり返った部屋に異変を感じたのか、先ほどの守衛が入ってくる。

 パクストンの拳銃が火を吹き、守衛も倒れる。

 さあ、逃げよう。

 途中、他の見回りの守衛に見つかりそうになって死体にまぎれ込んで逃げたり、死体解体人をハンマーで叩き殺したりしているうちに、小奇麗に整ったロッカールームに入り込む。

 「ここは?」

 ロッカーの中に吊るされていた服とコートに着替え、指を落とされた手には手袋をはめていると、コートのポケットから1枚の奇妙なカードが出てくる。
 

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 『エリートハンティング』・・・?

 カードを裏返すと・・。
 

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 ロシア人    5000ドル

 ヨーロッパ人 10000ドル

 アメリカ人   25000ドル

 『どういうことだ?』

 パクストンが当惑しているところへ、例の拷問人の紛争をした男がロッカールームに入って来る。

 緊張するパクストン。

 が、その男はマスクを外して親しげにパクストンに話しかけてくる。初めて見る顔だ。

 どうやらパクストンが脱走者だと知らないらしい。

 「どうだった?お前の相手はなに人だ?」

 「俺は大枚はたいて日本人(アジア人?)の女にした。」

 「なあ、ゆっくり長引かすのと、さっさとケリ付けるのとどっちがいいと思う?」

 「俺は世界中回ったが、プッシーはどこ行っても同じでつまらん。だがここの遊びは最高だ!」

 などと捲し立て「俺はゆっくりとやってやる!」と喚き去っていく。

 (ちなみに、このイカレた男は、話す言葉からアメリカ人の設定だと思うが、一番印象に残る演技をしていた。ちょっとやり過ぎなんだが存在感のある面白い役者。名前はリック・ホフマン)

 ここで、ほぼ謎が解ける。

 国籍を聞かれたことも。

 アメリカ人が女に好かれることも。

 入り口で出会った東洋人は金がいくらあっても足りないと言っていたのに、パクストンは無料だったわけも。

 裏社会の組織がインターネットを通じて世界中の金持ちを相手にした秘密クラブを運営している。

 そこでは金を払えば殺人ができる。

 殺し方は自由。『拷問?処刑?お好きなように。』

 殺す相手も、人種から性別まで選べる。

 ただし、人種により値段が違う。

 人気のないロシア人は安く、逆のアメリカ人は高い。

 獲物はホステルに女目当てで泊まりに来るスケベな旅行者を調達するから無料。

 獲物と寝る女たちは捕まえた相手の価格により実入りが違ってくる。

 よってアメリカ人の旅行者はもてる。

 パクストンは客ではなく商品だったから入場は無料だった。

 ジョッシュは25000ドル、アイスランド人のオリーは10000ドルでそれぞれ殺されたのだ。

カナの悲しみ

 ようやく駐車場へたどり着く。

 中で拷問を楽しんでいる鬼畜のご主人様を忠実に待つ運転手たちの視線を避けて1台の車に乗り込もうとするパクストン。キーは?差し込まれたままだ。やった、行ける!

 と、その時。

 「いやーっ!やめてください!」

 女の悲鳴。日本語交じり。

 一瞬このまま逃げるかどうか考えるそぶりをするパクストンだが、迷いを振り切るように車を降りて声のする方へ向かう。

 かっこいい。

 悲鳴はカナ。チェックアウトしたのではなくやはり調達されていたのだ。(女の調達方法は『ホステル2』という続編に描かれているらしいがそれは別の話)

 カナの拷問担当者はお察しの通りさっきのイカれアメリカ人。彼が話していたゆっくりいたぶる方法はバーナーによる火責めで、カナの顔の右半分は焼け爛れていて四谷怪談お岩さん状態。おまけにどうしたことか右目が飛び出してる。

 近寄るパクストンに「お前は自分の部屋で楽しめよ!」とバーナー片手に喚くアメリカ人だが、パクストンの銃で沈む。

 痛がって悲鳴をあげ続けるカナの右目はどう見てももう回復不能なので、気の毒だがハサミでちょん切ってしまい、急いで車へ連れて向かう。(ここ凄いシーンだが、目玉があまりにも安っぽい作り物なので全然怖くない)

 その頃には最初に連れ込まれた部屋の腺病オヤジと守衛の状況がばれたようで、大男のマフィアっぽい奴らが探し始めている。

 急げ!

 車に乗り込み、スピードを上げて逃走。

 気づいた守衛2人が乗り込んだ車も追いかけてくる。

 市街地を逃げていると、前方をトラックが荷物の積み下ろしかなんかで道を塞いでいて進めない。

 いつ追手が来るか?

 あせってクラクションを鳴らすパクストン。

 ようやく動いたトラックが消えると、その向こうには、な、なんと!

 ナターリア、スベトラーニャ、そしてオランダでホステルのことを教えたアレックスの3人がいるではないか。

 わかってはいたが、こいつらやはりグルだったんだなぁ、ちくしょうこいつらのせいでオリーもジョッシュも死んだしカナはおばけにされたしおれも指2本いかれてヤクザならはんぱもんでいきてけないしちくしょうこんなめにあわせやがってゆるさんゆるさんゆるさんぜーったいにゆるさんぞおっ!

 そんな心の声が聞こえて来そうなパクストンの表情。

 車に気づくナターリア。

 パクストン、力一杯アクセル全開、急発進!

 ドーン!

 商品調達係3人、見事に粉砕。

 スベトラーニャ、アレックスはほぼ即死。

 傷つきながらもなんとか起き上がろうとするナターリアだが、そこへパクストンを追跡してきた守衛の車が猛スピードで衝突しグチャグチャに轢き殺す。

 やったー!

 この辺、残酷ではあるがきちんと復讐できてスカッとするのは俺が変態である証左か?

 さてなんだかんだで(他にも逃げる途中の面白いエピソードがあるが割愛)追っ手を振り切り警察の検問もかわし(警察もこの組織に噛んでいる)なんとか駅にたどり着いた2人。

 列車に乗って国境を越えれば逃げ切れるはずだ。

 ・・・だが、駅には多数の組織の守衛たちがおり列車に乗る客を見張っている。

 このままでは列車に乗れない。

 パクストンは列車の脇に積まれた荷物の陰に隠れようと動く。

 後に続こうとしたカナだが、目の前の掲示板のガラスに映る自分の姿を目にとめる。
 

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 拷問から逃げてここまで見ていなかった自分の顔。

 到底修復できないほど焼け爛れ、右目を失い・・。

 じっと自分の顔を見つめてから、パクストンのいる場所ではなくプラットフォームの端へ歩き出すカナ。

 「カナ!こっちへ来い、やめろ!」

 必死に呼びかけるパクストンに振り返るカナ。とても寂しい表情だ。

 そして迷いもなく通過しようとする貨車に向かって身を投げる。

 近くで列車を待っている地元のオバさんたちの顔に飛び散る血。

 惨事に気付いて、さっきまでカナだった残骸に集まって来る人々。

 そしてパクストンの姿はない。

変な癖は直そう

 カナの女性としての悲しい矜持のお陰で列車に乗り込めたパクストン。

 座席に座り、胸に去来する思いに打ちひしがれていると、後方から聞き覚えのある声とセリフが。

 「フォークは結構です。」

 「食べ物と自分の体のつながりを大切にしたい。」

 ・・・あの野郎・・・!

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 駅に到着すると、スロヴァキアとは打って変わり人混みでごった返す中、ジョッシュを殺したあの初老の男が颯爽と歩く。その後を追うパクストン。

 男が公衆トイレへ入り個室に入るのを見届けたパクストンはドアに『清掃中』の看板を掛ける。

 個室の中で便器に腰かけくつろぐ男。(大きい方してるみたい)

 するとそのドアの下に『エリートハンティング』のカードが転がる。

 「・・なんでこれがここに?」

 そう、こいつも当然メンバーだからカードを見ればわかるわけだ。

 驚いてカードに手を伸ばす男。

 するとその手をパクストンがドア越しにつかみ、小指と薬指をメスで切り落とす。(リベンジ?)

 パクストンは痛みに耐え切れずに叫ぶ男の頭をつかみ男の排泄物が漂っているであろう便器の水に沈め弱らせた上で、首を左右に切り開く。

 滲み出る血。裂けて開く首。

 もう男は外科医の真似事もできなくなった。

 そうして、パクストンは去って行く。

 The End

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 見終わってからダラダラ書いている内に1週間近い時間が過ぎてしまい、もしかすると書いてる場面に思い違い・記憶違いがあるやもしれず、もしもご不快を感じる方がいたらお詫びする。

 でも面白い映画だった。

 読んでくださった方がいらしたら、心からお疲れ様でした。
 

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